ワイナリーが特別に招待するVIPだけのワインパーティー

11月の夕暮れ。5時を過ぎると辺りは真っ暗になるこの季節に、ワイナリーで密かなパーティーが開催されます。ここは、ケロウナ市南部に所在するセントヒューバータスというワイナリーです。
たった1日のワインパーティーは、ワイナリーと親交の深いVIPのお客さんだけを特別に招待し、ワイナリーのオーナーやスタッフが総出で歓迎してくれるのです。真っ暗な闇の中に、来場者を待ちかねるようにワインショップの灯火だけが優しく闇夜に浮かび上がっていました。この扉を開けた向こう側に、華やかな空間が広がっています。 |
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私たちは、このワイナリーの取引先で、日本輸出向けのワインを2000年の春から一手に引き受けている関係で、毎年このパーティーに招待してもらっています。今年も招待して頂いたので、私と妻は定刻の5時ちょうどにワイナリーに到着しました。
最初に入ったのは、ワインショップでした。ここで白ワインの歓迎を受けます。このワイナリーが一番得意としているリースリングとゲベルツトラミネールをグラスに注いでもらい、そのグラスを片手に料理のコーナーへ。ここには、牛肉のフィレを贅沢にあしらった串焼き、海老のバター炒めの串焼き、ピリ辛のサモサが並んでいました。どれもプロの手によって贅沢に造られた美味なる食感でした。 |
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牛肉と海老の串焼き、そしてサモサで一通り腹ごしらえをした私たちは、ワインショップを出て、ブドウ畑の横の斜面をゆっくりと歩きながら、ワイン醸造所へ向かいました。普段は関係者以外、一般の立ち入りは禁止されているエリアですが、この日はこの醸造所の中を全て解放してくれていました。
重厚な扉を開けると、巨大なステンレスの醸造タンクが正面に聳えています。「こんなところでパーティーをするのか?」誰しもがそう思うに違いありません。普通のパーティーとは全く違った趣向を凝らしているワイナリーの考え方に感動する私たちでした。 |
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最初のワインショップの料理は、前菜だということでした。前菜とは思わずに、結構な量を食べてしまったのですが、ここに来て再び美味しい料理にありつけるとは思いませんでした。正面と左右に置かれた巨大なワイン醸造の設備を眺めながら、ワインを片手に料理を楽しむ趣向は、なかなか見事なものがあります。この日、招待されたお客さんは100名ほどだということですが、日本人でここに招待されるのは、毎年、私たちだけですから、それだけで何だかとても贅沢な気分に浸れます。
ワインの仕事をしていて良かった・・・と思う瞬間ですね。 |
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| この場所が、メイン料理を楽しむところのようです。タイ風のチキン照り焼き、カナディアン風の春巻き、生ハムとキノコのソテー、チェダーチーズとスイスチーズの盛り合わせ、そして、生牡蠣が用意されていました。生のオイスターはカナダでは有名なのですが、滅多に食べられるものではありません。チキン、チーズ、春巻き、生ハムを一通り食べ終えた私は、ひたすら牡蠣に魅せられ、6個、7個と食していったのです。生牡蠣にレモンを搾り、タバスコを少々振りかけるのがカナダ風らしく、それを実践してみましたが、何とも言えない美味しさと、白ワインとのバランスの良さにため息の連続でした。 |
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醸造所の中を更に奥に進みます。そこには赤ワインのセラーがあります。オーク樽で熟成されている赤ワインの樽が積み上げられているこの空間は、普段は関係者以外の立ち入りが認められない場所です。私は仕事柄、醸造所やセラーに入ることが多いのですが、周りの招待客は一様に感動しているようで、初めて入る方も多いようでした。
写真の右側にワイナリーのオーナーが写っていますが、気さくな彼は来場者を温かく迎えながら、セラーの中にお客さんを誘導している姿が印象的でした。 |
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このパーティーのために、特別に造られた試飲カウンターでは、オークの樽から直接赤ワインを取り出し、お客さんに振る舞われました。何とも贅沢な試飲会です。ピノノアール、メルロ、ガメイ、フォッシュなど、まだ熟成過程の赤ワインの味わいを楽しむことができるというのは、さすがにVIPのためのパーティーであることを印象付けています。
もちろん、樽出しが終わり、ボトリングされた赤ワインも同時に楽しむことが出来ます。熟成過程の味わいと、フィニッシュした後の赤ワインを飲み比べることができるだけでも、なかなか体験できることではないですから、本当に貴重な瞬間です。 |
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今年も無事にワインの仕事を終えることになりました。お陰様でカナダワインの日本での販売も、順調でした。私(右)と私のビジネスパートナーのビクター(左)は、お互いにそんなことを想いながら、ワインで乾杯するのでした。思えば、1999年にカナダに移住した直後に、アイスワインに出会い、カナダワインの日本での販売の可能性を模索しながら、2000年春に試行錯誤でスタートした私たちのカナダワイン販売業も、やがて2007年を迎えようとしています。
ケロウナという素晴らしい町、ワイナリー、魅力的なカナダの人々に囲まれながら、この仕事をいつまでも続けていけることに改めて幸せを感じています。 |
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